SSH通信

#01 2010-06-01

理数科の日

理数科の日

理数科の日とは?

5月18日に理数科の日がありました。理数科の日とは,理数科の3年生が1年かけて取り組んだ課題研究の発表を1,2年生が聞く日です。課題研究は,個人の興味・関心を元にテーマを定め,その科学的なテーマについて実証的に考え,科学的な探求活動に必要な能力を身に付けることを目的としています。 

今年の課題研究

当日は17班の発表が行われました。各班とも工夫を凝らした発表が行われ,発表後の質疑応答も例年より活発だったという感想もありました。アンケートの結果では,興味を持った研究内容として,数学分野での「数え上げ理論~Nクイーン問題~」,物理分野での「イオンクラフトを飛ばそう」の2つをあげる人が特に多かったようです。

Nクイーン問題とはN×Nのチェス盤にクイーンを互いに攻撃できないように置く問題です。数学1班の皆さんはこの問題を解くための基礎としてクイーンの代わりにルークを使用するNルーク問題について考えました。様々なルークの置き方について研究し,Nルークの一般項に辿り着くことができました。しかし,残念ながら,本題であるNクイーン問題の一般項を求めることはできませんでした。

イオンクラフトとは高電圧をかけると発生する推進力を利用して飛行する装置です。物理5班の皆さんのイオンエンジンについての知識を深めるために3つの実験を行いました。実験内容としてはイオン風の強さと電圧の関係やイオン風説を確かめるといったものでした。

理数科の日を終えて

アンケートを集計した結果,1,2年生は「課題研究について興味を持つことができた」,3年生は「できれば私達の達成できなかった課題研究を引き継いでほしい」という,感想・意見が多く見られました。

今後の課題としては「原稿に頼らず発表を行う」「発表方法を工夫する」等が上げられ,次回の研究では更に深く追求して欲しいということでした。今回の3年生の発表を参考にしてよりレベルの高い発表が来年できたら良いと思います。

 

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SSHコラム #1

電子レンジの秘密(1)

突然ですが,皆さんは電子レンジを良く使っていますか?食品を手軽に温められる電子レンジ。日本では1970年代から徐々に生活に浸透し始めました。最近では,電子レンジを使ったお手軽でおいしい料理のレシピもたくさん生まれています。忙しくなりがちな現代社会の中で,食事の負担を軽減してくれるら電子レンジは,恐らく現在の日本には欠かせない,最もポピュラーで生活に不可欠な電機用品の一つとなっています。そんな電子レンジについて一歩踏み込んで調べてみると,世界中に面白いエピソードが散らばっていることが分かります。

今回は,普段何気なく使っている電子レンジについて,科学の視点から,楽しく分かりやすくお話ししたいと思います。

意外と古い!電子レンジの発祥

時は第二次世界大戦。この戦争に飛行機が導入されるようになり,アメリカでは飛行機への対抗策として,飛行機の飛来を素早く感知するためのレーダーが開発されます。レーダーの性能はマイクロ波のその周波数の高さと大きく関係しており,マイクロ波発生装置の研究が当時盛んに行われていました。その後強力なマイクロ波の発生装置がイギリスで発明され,それはさらなるマイクロ波の研究改良を促しました。

そして,1945年ごろ,米国の軍需製品メーカーのレイセオン社のレーダー設置担当技師パーシー・スペンサーが,ある時,ポケットの中に入れていた,お菓子のピーナッツクラスターバーが溶けている亊に気付き,そこから偶然マイクロ波による急速な加熱現象を発見し,それは調理に利用可能であるということを判明させました。これが電子レンジの始まりであると言われています。戦争の為に研究されていたマイクロ波から,偶然電子レンジの発想が生まれたなんて,ちょっと驚きですよね?

良く分かる電子レンジの仕組み

上でも軽く触れましたが,電子レンジはマイクロ波と呼ばれる周波数の高い電磁波を利用した加熱機です。このマイクロ波の発生源として,マグネトロンという真空管を利用しています。上で触れたマイクロ波発生装置の研究というのは,マグネトロンの研究でもあるのです。

使用されるマイクロ波は2450MHzで,金属に当たると反射しプラスチックなどは透過し水などに当たると吸収されるという性質を持っています。つまり電子レンジ加熱では,マイクロ波によって食材に含まれる水の分子がその周波数だけ動かされ,分子同士で摩擦熱を発生させます。その動きは1秒間に24億5千万回というすごいスピードです。通常の加熱が外側から熱を伝達していくのに比べて,マイクロ波による加熱の場合では内部から材料自身が熱を発生させていくので非常に短時間で効果的に加熱することができます。

というわけで使用する容器はマイクロ波をよく透過するものを使いましょう。また,電子レンジ調理の特異性から,電子レンジを使って温めてはいけない物も多く存在しています。それについては次回に詳しく説明したいと思います。

参考文献

・電子レンジの歴史
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/ouyou/kadenn/renge/renge.htm

・マグネトロンの歴史
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/intercomp/wireless/vacuummag.htm

・wikipedia-電子レンジ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8

・webKITCHEN 電子レンジの基礎知識  
http://www.hikarikinzoku.co.jp/kitchen/microwave/microwave_01.htm

 

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科学イベント

科学イベント

身近な科学イベントを紹介します。興味があったら足を運んでみてはいかがでしょうか。

6月19日(土)
第22回知能ロボットコンテスト・フェスティバル2010
 予選(9:30~) 
 ロボコンジュニア2010(10:00~)

6月20日(日)
第22回知能ロボットコンテスト・フェスティバル2010
 2次予選(9:30〜)
 決勝(12:30~)
両日とも,会場:仙台市科学館,入館料:高校生300円
 参考:http://www.kagakukan.sendai-c.ed.jp/event/index.html

6月25日(金)
第60回東北大学サイエンスカフェ 食と環境を守る微生物たち(18:00~19:45) 
会場:せんだいメディアテーク
 参考:http://cafe.tohoku.ac.jp/event/

7月11日(日)
学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2010(10:00~17:00) 
会場:東北大学川内北キャンパス講義棟
 参考:http://www.science-day.com

 

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SSHキャッチコピーについて

SSHキャッチコピーについて

仙台三高のSSH活動をアピールするキャッチコピーを作れないか,という依頼を受け,SSHクラブのミーティングで検討を重ねました。候補にあげられた中から,最終的には次のフレーズがSSHのキャッチコピーとして採用されました。

 

知識の向こう側へ
〜大きな科学変化を起こそう!〜

込められた想いは・・・
・様々な体験を積み科学を知識から体験に変える
・探究活動を通して既存の知識の向こう側に迫る
・科学を体感し今まで持っていた科学のイメージを変える
・将来科学の各分野において変化を起こすことのできる人になる

 

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