SSH通信

#13 2012-09-19

第1回理数科講演会

第1回理数科講演会

 7月9日,本校大講義室で第1回理数科講演会が行われました。今回お招きした先生は,電気通信大学先端領域教育研究センター特任助教の保木邦仁先生で,「チェス・将棋などの思考型ゲームプログラム概要」という演題で講演していただきました。

 保木先生はコンピューター将棋の世界に革命を起こし,2006年ご自身が開発された「ボナンザ」というソフトで世界コンピューター将棋選手権で初出場・初優勝という快挙を成し遂げられ,2007年には当時最強と言われた渡辺明竜王とコンピューター将棋ソフトの対局で3時間を超える歴史的な激戦を繰り広げたという経歴をお持ちの方です。

 今回の講演では,初めて聞く言葉もあり,多様な考え方や必要な条件などを突き詰めていく点でゲームの奥深さが感じられました。とても内容の濃い講演で,化学とゲームの意外な接点や,ゲーム理論という数学,将棋プログラムの思考の仕組みなど発展的なものでしたが,それでもまだトッププレーヤーには勝つことができないという事に会場の生徒は驚いていました。

 今回の講演を通して,身近で単純なオセロのようなゲームも,遊ぶ面だけでなくゲーム情報学の面から見ても興味深いものであることがわかり,思考型ゲームについて関心・理解を深めることができました。

 講演後には,会場を物理室に移して科学茶会が行われ,参加者が保木先生を囲んで実際に「ボナンザ」と対局したりしました。

第1回SSH講演会

第1回SSH講演会

  5月31日(木)の放課後,地学室で第1回SSH講演会が行われました。講師の先生は東北大学大学院理学研究科助教の久利美和先生で,内容は「失敗お菓子に見る火山の世界」でした。一年生を中心に23名の生徒とALTのクリス先生が参加しました。

 初めに,久利先生は自己紹介や今の自分に至ったわけを教えて下さり,進路に向けてのアドバイスを下さった後,私達にも分かりやすいようにと身近にある火山の「蔵王」などを例にとりながら丁寧に火山や地球の構造,地球がどうやって出来たかを詳しく説明して下さいました。その一連の説明が終わった後,その説明を踏まえての実習という事でカップケーキ作りをしました。カップケーキに入れる卵の量と粉の量の割合を変えて作ることで,それぞれのケーキの生地のキメの細やかさや膨らみ方が変わり,火山や地球についての説明がより理解できて良かったです。

 また,実習中心の内容だったので参加した皆が積極的に楽しく取り組むことができ,いらっしゃった先生方も楽しそうに様子を見ておられたので,とても和やかな雰囲気で良かったです。次の講演にも皆さん是非参加してください。

わくわくサイエンス

わくわくサイエンス

 7月14日(土),「わくわくサイエンス親子科学教室」が行われました。宮城県内各地から科学に興味を持った子ども達が集まり,たくさんの科学実験を通して身近な科学への関心を深めました。

 科学教室は前半と後半の2部構成で行われました。第1部の全体デモンストレーションでは,大講義室に参加者全員が集まり,様々な実験を行いました。

 液体窒素を使った実験では,ボールや薔薇,バナナなどをマイナス196℃で凍らせ,普段は味わうことのできない未知の世界を体験しました。
 空気砲を使った実験では,煙などを用いて,打ち出された空気が描く軌道について考えました。身近な「空気」についてより深く追求できました。
 炎色反応の実験では,部屋を暗くし様々な金属の反応を観察しました。色とりどりの光が織りなす幻想的な世界に,参加者は皆釘付けでした。

第2部では,参加者を小学校低学年までと高学年以上の2グループに分け,それぞれで実験を行いました。

低学年の部では,かさ袋ロケットやくるくると回りだす風車などを実際に作り,楽しく実験を行いました。

 高学年の部では,水の過冷却の実験を行い,根気強く観察することができました。科学の根底にある「地道さ」も感じていただきました。

 今回の実験教室では,参加した親子の皆さんに科学の面白さを再認識していただくとともに,身の回りにある科学を追究していく楽しさを体感していただくことができました。初めてでうまくいかなかったこともありましたが,今後に向けて改善点を見つけられた意義のある会だったと思います。私達自身も,純粋な子ども達の好奇心に触れ,科学の面白さを一段と深く知ることができました。

さて,ここまで読んで少しでも興味を持った方,わくわくサイエンスに参加して,あなたも広大な科学の世界にわくわくしてみませんか。参加を心よりお待ちしています。次回の実験教室は10月20日です。我こそは,と思うそこのアナタ!是非わくわくサイエンスで青春の化学反応を起こしましょう!!

2年理数科研修会

2年理数科研修会

 6月22日,理数科2年生は理数科研修会で東北大学工学部を訪問しました。この研修会では,生徒が自分たちで訪問する研究室を選択し,それぞれの研究室の研究内容を事前学習した上で研修に臨みました。

 大学での研究は,私達が行っているような研究とは規模や質が桁違いで,これからの課題研究に向けて大いに刺激を受けた生徒も多かったのではないでしょうか。また,オープンキャンパスでは見ることの出来ない普段の大学生活の雰囲気を味わうことができ,大学進学に対する意識を高めることもできたと思います。
 研修後には,各研究室ごとに見学してきたことをポスターにまとめ昇降口に掲示するなどして,それぞれの研修内容を発表しました。

 今回の研修を単なる思い出にせず,今後の課題研究や進路決定などの参考にしていきましょう。

 

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科学イベント紹介

科学イベント紹介


<東北大学サイエンスカフェ>

9月28日(金)

ことばが生まれる! ~神経生物学から起源を探る~
大隅典子 東北大学大学院医学系研究科 教授

10月26日(金)
次世代航空機への挑戦 ~航空機開発の最前線~
岡部朋永 東北大学大学院工学研究科 准教授

場所:仙台メディアテーク

http://cafe.tohoku.ac.jp/event/index.html

 

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