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SSイベント関連情報

【1学年理数科・普通科】SSH授業内講演会 変動海洋エコシステム高等研究所(WPI-AIMEC)

令和7年7月1日(火)の6校時に、1年生320名を対象とした「令和7年度 SSH授業内講演会」を実施しました。この講演会は、生物基礎および理数科サイエンス総合の授業の一環として行われ、生徒たちが大学や研究機関の最先端の研究に触れる貴重な機会となりました。

今回は「変動海洋エコシステム高等研究所(WPI-AIMEC)」から、ナディン特任准教授と山田洋輔研究員をお招きしました。ナディン先生からは研究所の概要とその国際的な研究活動についてご紹介いただき、続いて山田先生からは「海洋物質循環と微生物の役割 -細菌表面のナノスケール測定から分かること-」というテーマで講演をいただきました。

講演では、海洋という広大な環境の中で、わずか1mLの海水に約100万個もの細菌が存在するという事実や、植物プランクトンから細菌への物質移動、さらにはナノ粒子が細菌に付着・吸収されるメカニズムの解明など、微細な世界で起こる現象について詳しく説明されました。生徒たちは、普段の授業ではなかなか触れることのないナノスケールの研究に興味津々で、講演後には多くの質問が飛び交い、活発な質疑応答が行われました。

この講演会を通じて、生徒たちは海洋生態系に対する理解を深めるとともに、研究者の視点に触れることで科学への関心をさらに高めることができました。SSH(スーパーサイエンスハイスクール)としての取り組みの一環として、今後もこのような学びの機会を積極的に提供してまいります。

保護者の皆様には、生徒たちが日々の授業を通じて、科学的な探究心を育み、将来の進路に向けて着実に成長している様子をご報告いたします。今後ともご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

【課外活動】令和7年度 やってみてサイエンスin仙台市科学館 「ポスター発表とスライム実験教室」

令和7年6月28日(土)、HOKUSHU仙台市科学館にて、「やってみてサイエンスin仙台市科学館」が開催されました。この活動ではSSH校始め様々な学校が集まり、一般の方々に普段の研究のポスター発表、ならびに科学実験教室を行うという企画です。一般の方々に高校生の各々の研究をわかりやすく伝え、普及する活動として非常に良い経験ができる機会です。本校からはポスター発表は4班が出場しました。科学館も今年度4月からリニューアルされ、多くの人たちが集まり、私たち高校生にとっても様々な科学に触れる貴重な機会でした。

スライム実験教室の生徒の感想「今回のふわふわしたスライムを作る実験は子供に人気だったので、たくさんの子供とふれあいができて良かったです。目分量だったので、いちいち量らなくてよく、スムーズに進めることができたけど、小さな失敗を何回か経験しました。それでも同じ班の人たちと協力してちゃんと完成させることができたのでいい思い出になりました。」

【1年生理数科】イノベーション理数探究基礎(化学分野)が始まりました!

令和7年6月26日(木)の2校時と3校時に、SSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」の授業において、1年生理数科の生徒80名が参加し、いよいよ化学分野の探究がスタートしました。この科目では、物理・化学・生物・地学の4分野それぞれで探究サイクルを1回ずつ回すことを目的としており、今回の授業はその第2ステージとして化学分野に取り組む初回となりました。

今回の化学分野のテーマは「量る!計る!測る!」。生徒たちは複数のガラス器具を用いて液体の体積を測定する技能を高めるとともに、器具ごとの精度の違いについて理解を深めました。使用した器具は、ビーカーとメスシリンダー(200mL、100mL、50mL、25mL、10mL)の計6種類。それぞれの器具で同じ液体の体積を測定し、どの器具がより正確な測定を可能にするかを比較しました。

また、ノギスを使ってガラス器具の内径を測定する活動も行われ、器具の構造が測定精度にどのように影響するかについても考察しました。生徒たちは、ただ水を量るだけでなく、測定における「誤差」や「精度」といった科学的な視点を持って取り組むことで、より深い理解を得ることができました。

初めて扱う器具も多く、最初は戸惑う様子も見られましたが、グループで協力しながら作業を進める中で、徐々に自信を持って取り組む姿勢が見られるようになりました。理数科では、こうした実験や観察を通じて、科学的な思考力と技能を育むことを重視しており、今回の授業もその一環として、生徒たちの成長を感じられる時間となりました。

生徒たちはこのような探究的な要素を含んだ日頃の授業を通じて、科学への興味を深めるとともに、思考力や判断力を伸長しております。今後も、生徒たちの探究活動を温かく見守っていただければ幸いです。

【理数科1年生】東北大学研修 ポスター発表会(イノベーション理数探究基礎)

令和7年6月12日(木)の2校時に、1年生理数科の生徒80名が参加して、「イノベーション理数探究基礎 東北大学研修ポスター発表」が実施されました。この発表会は、5月20日に行われた東北大学理学部および工学部の研究室訪問をもとにしたもので、生徒たちはそこで学んだ最先端の研究内容をポスターにまとめ、発表を行いました。

東北大学研修の目的は国際水準かつ最先端の科学研究に触れることで、生徒たちの科学への関心と理解を深めることにあります。東北大学で学んできたことをポスター発表という形式を通じて、プレゼンテーション能力や質疑応答の力を養いました。さらに、発表会の司会や進行を生徒自身が担うことで、自主性や主体性の育成も図られました。

 

発表会では、生徒たちが自ら作成したポスターを用いて、訪問した研究室の内容をわかりやすく説明しました。初めてのポスター作成と発表ということもあり、緊張した様子も見られましたが、質疑応答ではしっかりと質問に答える姿が印象的でした。自分たちが訪問していない研究室の内容についても、他のグループの発表を通じて理解を深めることができ、学びの幅が広がった様子がうかがえました。

 

理数科ではこのような発表の機会を多く設けており、生徒たちは回を重ねるごとに表現力や論理的思考力を高めています。今回のポスター発表もその一環として、生徒たちの成長を感じられる貴重な機会となりました。

保護者の皆様には、生徒たちがこのような実践的な学びを通じて、科学的な視野を広げ、将来の進路選択に向けた力を着実に身につけていることをお伝えしたいと思います。今後も引き続き、生徒たちの挑戦と成長を温かく見守っていただければ幸いです。

東北大学工学部・理学の研究室で研究を体感!(東北大学研修)

5月20日14:00~東北大学工学部と理学部を会場に、1年生理数科を対象に仙台三高東北大学研修を実施しました。
今年は工学部9研究室(生徒52名)、理学部5研究室(28名)のご協力のもと、学科説明30分、研究室訪問80分の日程で行いました。
特に研究室訪問では、研究テーマや最先端の話題、研究室で行われている研究に直接触れるなど本物を見て触れる貴重な経験となりました。
生徒たちは訪問した研究室についての紹介ポスターを作成し、生徒間での発表会で情報共有し、三高祭(文化祭)ではポスター展示として一般公開の予定です。
本物に触れた経験を活かして、今後の理数探究への取組に期待しています。

〇東北大学工学部のX に三高生の記事が掲載されています。
https://x.com/KIKAI_KoHo/status/1925078639433130463?authuser=0

〇工学部全体説明

〇理学部全体説明

〇昆陽研究室(身体性知能ロボット)

〇先端陽子ビーム科学研究センター(物理)

〇手束・松浦研究室(先端マグネト材料)

〇岩本研究室(化学)

【三高探究の日】令和7年度 三高探究の日を開催しました!

令和7年5月15日(木)に三高探究の日(探究活動成果発表会)が仙台第三高等学校で開催されました。

3年生が2年生から1年間取り組んできた研究の成果を三高生や来賓(大学教授など)、他校生の方々に発表しました。

1、2年生にとってはこれからの自分たちの探究活動をイメージする機会となりました。そして、今年度も昨年度に引き続き、本校のOBで、現在大学生の学生TAを招聘しました。在校生は研究を深めるとともに、卒業後のイメージを抱くことができたようです。

開会行事 代表模範発表 ポスター発表 ポスター発表 ポスター発表

 

午前は、代表班による口頭発表を体育館で行いました。イノベーション理数探究Ⅱ(理数科)とイノベーション探究Ⅱ(普通科)の授業内で取り組んだ探究活動、自然科学部地学班の研究の計3題の発表でした。どの発表もレベルが高く、実験の進め方や見せ方など、生徒にとってとても刺激になりました。その後のポスター発表には、三高86題の発表に加え、県内から古川黎明高等学校、宮城第一高等学校、名取北高等学校、角田高等学校、泉館山高等学校、白石高等学校、仙台南高等学校、涌谷高等学校、多賀城高等学校、宮城野高等学校の計10校から22題、生徒60名が発表を行い、900名を超える三高生と交流が深めながら、互いに大きな刺激を受けていました。

◎発表ポスターは、WEB研究紹介2025春(←リンク有り)からも御覧いただけます。

(※一部画像やデータを削除・加工しています)

※令和7年度の三高探究の日から、生徒の発表要旨を英語で記載したものをwebに掲載しています。

 午後は、3年生の理数科と一部の普通科が口頭発表(研究報告)を行いました。また、海外交流として私立明道高級中学(台中市)とオンラインでお互いに英語での研究発表を行いました。仙台三高の大講義室にある双方向配信システムを活用し、英語での発表や活発な質疑に会場が盛り上がりました。仙台三高理数科では、Research ExpressionⅡの授業のなかで東北大学グローバルラーニングセンター(GLC)の留学生との英語ディスカッションに取り組んでおり、その成果を十分に発揮することができました。

そして、最後に2年生全員がこれから行う自分たちの課題研究・探究活動について3分間のプレゼンテーションである口頭発表(3min)を行い、3年生から厳しくも暖かいアドバイスがありました。

 

海外交流発表 口頭発表(研究報告) 口頭発表(3min)

昨年度の三高探究の日からの変更点として、WEB研究紹介での要旨を英語での掲載、聴講した生徒のコメントをフォームで集約し、生徒の振り返りや教員の指導にフィードバックできるような仕組みを整えました。

今後も仙台三高はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校として、先例に囚われず、努力を続けて、進化をし続けてまいります。

そして、科学的な探究活動を支える「尚志ヶ丘フィールド」と「三高型STEAM教育」の開発と実践を通して、生徒の知的好奇心の育成に力を入れていきます。

次の研究発表イベントは11月6日(木)イノベーションフェスタです。

【理数科1年生】イノベーション理数探究基礎~物理分野~

令和7年5月1日(木)、SSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」の第3時間目の授業から物理分野が開始されました。この授業には1年生理数科の生徒80名が参加し、物理の探究サイクルがスタートしました。

「イノベーション理数探究基礎」は物理、化学、生物、地学の4分野で探究サイクルをそれぞれ1回ずつ回していくことを目的としています。今回の授業からは物理分野が始まり、生徒たちは電気回路の作成とその合成抵抗値の実験を行いました。

授業では4人1組のグループに分かれ、電気回路を作成しました。生徒たちはオームの法則を用いて理論値を求め、その後テスターを使って実測値を測定しました。理論値と実測値の差異を体感することで、実験の重要性と理論の限界を学びました。

生徒たちは直流と交流の電気回路を作成し、その動作を確認しました。抵抗の役割とその測定方法について学び、オームの法則を用いて理論値を計算し、その理解を深めました。理論値と実測値の差異を体感し、実験の重要性を理解しました。テスターを使って電気回路の各部分の抵抗値を測定し、グループで協力して実験を進めることで、協調性を養いました。

参加した生徒たちは、実際に手を動かして電気回路を作成し、理論と実測の違いを体感することで、物理の理解が深まったと感じています。また、グループで協力して実験を進めることで、協調性やコミュニケーション能力も向上しました。

生徒たちがこのような実践的な授業を通じて、理数科目への興味を深め、将来の学問や職業選択に役立つスキルを身につけていることを願っております。今後も生徒たちの成長を見守り、応援していただければ幸いです。

 

仙台三高SSHでは、課題解決型授業を通じて生徒の学びがより深くなるようにSSHの活動を設計しております。そして、生徒の学びが深くなるだけでなく、地域への還元も考えております。今後ともこのような授業作り、SSH活動に積極的に取り組んで参ります。

【理数科1年生】イノベーション理数探究基礎~ドローンプログラミングで育む協調性~

令和7年4月24日(木)、本校1年生理数科1・2組の生徒40名×2=80名を対象に、SSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」の第2回目の授業が行われました。今回のテーマは「ドローンプログラミング」。生徒たちは、iPadのアプリを使ってScratchでプログラムを組み立て、ドローンを目的地点まで飛ばすことに挑戦しました。

 

 

授業は班ごとに活動を行い、飛行経路を話し合いながらドローンのプログラムを作成。宇宙空間に見立てたブルーシートの目標地点の惑星を目指してドローンを飛ばしました。この経験を通じて、仲間と協力することの大切さを体験的に学びました。

初めて扱う機器に戸惑いながらも、班で工夫しながら問題を解決していく姿が印象的でした。

また、同じプログラムを入力しても、ドローンの機種やコンディションによって飛行の様子が微妙に異なるという現象も観察されました。生徒たちはこの“機器の差異”に気づきました。

今後の科学的な側面からアプローチすることの多い理数科においてはこの“機器の差異”という視点はとても大事ですね。

今回の授業でおこなった内容は、地域の小学生を対象とした科学普及活動にも活用されています。

今回授業で経験した生徒たちが今回の気づきを地域の小学生に還元してくれることを期待しています。

ドローンを通じたこの体験は、単なる技術の習得にとどまらず、協調性や観察力、課題解決能力を育む貴重な機会となりました。今後の理数探究の土台として、大きな一歩を踏み出す授業となりました。

 

仙台三高SSHでは、授業と課外活動を連携させる工夫をしながら、生徒の学びがより深くなるようにSSHの活動を設計しております。そして、生徒の学びが深くなるだけでなく、地域への還元も考えております。今後ともこのような授業作り、SSH活動に積極的に取り組んで参ります。

「イノベーション理数探究基礎」オリエンテーションを1年生理数科に対して実施!

令和7年4月17日(木)、本校1年生理数科の生徒80名を対象に、SSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」のオリエンテーションを実施しました。オリエンテーションでは、仙台三高が理数科教育の柱の一つとして取り組む「課題研究」について、3年間の学びの意義と必要性を理解することを目的としています。

まずは理数科部長の基調講演から始まりました。講演では、「日本の人口減少」を切り口に、今後の社会において理数系人材に求められる力について語られました。生成AIの発展によって急速に変化する社会の中で、独自の視点やアイデアを持ち、外部に向けて発信できる力がこれまで以上に重要になることを強調されました。「人口が減るということは、社会に生まれるアイデアの総数も減っていく。だからこそ、皆さん一人ひとりが新たな発想を持つことが求められている」という言葉は生徒の心に強く響いたようでした。

講演後は1年間の課題研究に関するスケジュールの説明が行われました。

その後、5月20日(火)に予定されている東北大学での研修(理学部・工学部の研究室訪問)に向けて、事前準備がスタートしました。毎年5月に本校の理数科の1年生は東北大学の研究室を訪問させていただいております。例年は工学部のみでしたが、今年から理学部の研究室も訪問させていただくことになりました。よりよい学びに変えてほしいです。

本校理数科では、課題研究の成果を外部へ発表する機会を積極的に設けています。そして、課題研究を深めて、外部で発表できるまでの力を高校3年間で育成していきます。今回のオリエンテーションを通して、生徒たちはこれから始まる課題研究に対して期待と責任を感じ、主体的に取り組むことを期待しています。

「イノベーション探究基礎」オリエンテーションを1年生普通科に対して実施!

令和7年4月11日(金)の6校時、本校1年生普通科生徒240名を対象に、SSH学校設定科目「イノベーション探究基礎」の第1回目となるオリエンテーションを実施しました。

本行事は、本校が力を入れている「探究的な学び」への第一歩として行われたもので、生徒たちはこれから3年間にわたって取り組む探究活動の意義や目的を理解する機会となりました。

 

オリエンテーションでは、まず年間の授業予定についての説明があり、生徒たちは探究活動の具体的な進め方や流れを知ることができました。その後、SSH-授業づくり研究センター長および理数科部長による基調講演が行われました。

SSH-授業づくり研究センター長センター長からは、「自ら課題を見つけることの大切さ」や「社会に対して価値を生み出す姿勢」が求められることについてお話がありました。理数科部長からは、「高校生の探究活動は社会からも注目されている」「探究に真剣に取り組める人は、高校生活全体を通じて成長できる」とのメッセージが伝えられました。

仙台三高はSSHだけでなく、ユネスコスクールにも指定されています。そして、本校では「社会で活躍する力を育む」教育を推進しており、そのために探究に力を入れております。そして、模擬国連や外部発表などの活動を通じて、大学入試にもつながる実践的な学びを展開しています。このオリエンテーションを経て、生徒一人ひとりが探究に対する意欲を高め、主体的に学びに向かう姿勢を育んでいくことを期待しています。