SSH Topics

SSイベント関連情報

【11/27&12/1】ごみ分別装置を開発!(THKものづくり探究教材の活用)

  11月27日と12月1日の2日間で、理数科80名の生徒が、ものづくり0.が提供する「THKものづくり探究教材」を活用して、スチール缶、アルミ缶、ペットボトルの3種類をごみを分別する装置の開発を行いました。赤い箱から分別装置に必要な部品を取り出すと、生徒たちは班員と協力しながら組み立て、クロームブックを活用し、マイクロビットに分別プログラムを組みました。12月1日には各班で考えたプログラムを実践し、見事3種類のごみの分別ができました。
 今後はこれらの経験を理数探究に活かして、研究を充実させてほしと思います。

〇プログラム開発者が工夫した点 
・中央、右端、左端にペットボトル、スチール、アルミ缶を別々に分別できるようなプログラムを考えた。
・缶がジグザグに落ちていくようにして見てて楽しくなるようにしました。
・ゴミを一番奥に分別するとき、一秒だと短いので、何秒でやれば効率よくゴミを捨てられるか考えた。

※ものづくり0.(ゼロドット)は、中学生や高校生の「ものづくり」を応援することを目的に、THK株式会社と株式会社リバネスがスタートさせたプロジェクトです。本教材の活用例や、中高生のためのものづくり研究費「THKものづくり0.賞」の案内、そしてものづくりに関するさまざまな動画コンテンツを公開しています。

使用した探究教材
実験装置組み立て
プログラミング
3種類の分別成功!
まとめ
マイクロビットの画面

【12/3】台湾研修直前のGLC第7回セッション実施!(ResearchExpressionⅡ)

 12月3日13:20~15:10 仙台第三高校を会場に今年7回目のGLCセッションが行われ、理数科80名が東北大学留学生と交流しました。
 今回は、12月9日~12日に控えている台湾研修に向けた最終セッションでした。
 台湾研修で台湾師範大学附属高級中学の高校生と行う研究発表に向けた最終確認として、スライドのチェックや質疑応答などオールイングリッシュで行いました。
 これまでの経験を活かして、来週の台湾研修を精一杯楽しんできて欲しいと思います。

※GLCは東北大学グローバルラーニングセンターの略

全体説明
発表の様子
ディスカッションの様子

【11/29】物理オリンピックに挑戦!

 令和7年11月29日(土)12:30~17:00自然科学部物理班3名(1年生)が宮城県仙台第二高等学校を会場に行われた物理オンピックプレチャレンジに挑戦しました。今回の課題は、物理で習う光学の内容のため、1年生にとっては未知の内容でしたが、仲間3人で協力して実験書の説明を読み解きながら実験を行い、課題に取り組みました。実験終了後は、出題者の吉澤 雅幸 東北大学名誉教授による採点が行われ、1つ目の格子間隔を求める問題は見事正解!以降の問題についても部分点を獲得し、なかなかの出来でした。未知な課題に対して取り組む経験は、とても貴重であり、今後の自然科学部物理班の活動に活かして欲しいと思います。
 本企画は、日本物理教育学会東北支部第40回物理教育研究大会の特別企画「物理オリンピック日本委員会(JPhO)プレチャレンジに東北地区の高校生が挑む」で開催されました。

実験の説明
(吉澤 雅幸 東北大学名誉教授)

実験装置の組み立て

実験結果の分析

【12/4】SSHコーディネーター講演「課題の設定の仕方」 ~第一線の研究者から学ぶ,研究の核心~

令和7年12月4日(木)、本校1年生理数科80名を対象にSSHコーディネーターによる講演「課題の設定の仕方」が行われました。

この講演は今後生徒たちが取り組む課題研究に向けて、研究テーマを設定する際の考え方や重要な視点を学ぶことを目的としています。

第一線で活躍する研究者の経験に基づく話は、生徒たちにとって大きな刺激となりました。
講演の冒頭では、SSHコーディネーターが自身の研究テーマである「エチレンの作用機作」や「水生植物の適応生理」を例に挙げながら、学術研究における課題設定のプロセスを解説しました。

「何を明らかにしたいのかを明確にすることが、研究の出発点である」という言葉に、生徒たちは深くうなずいていました。続いて、学術研究の課題設定に必要な要素として、次の3点が示されました。

・未解決の課題への挑戦(独創性)
・検証する手段(施設・技術)
・新たな理論や概念の発表(評価)

これらを踏まえ、「課題は単なるテーマ決めではなく、科学的な問いを立てること」であると強調されました。

また、情報収集と整理の重要性にも触れ、「ネーチャーやサイエンスに載っている論文であっても、鵜呑みにせず疑う姿勢が大切」という言葉が印象的でした。研究活動の本質について「課題設定はゴールではなく、探究の始まり。問いを持ち続けることが科学の醍醐味」と語られ、生徒たちは真剣な表情でメモを取りながら耳を傾けていました。

また、生徒たちはGoogle Scholarなどを活用した先行研究の調べ方や生成AIの活用についてもアドバイスを受けました。

講演後、生徒からは次のような感想が寄せられました。
「今回の講演会から研究テーマ決定に重要な要素は2つあると考えました。1つ目は疑問点をもつということです。研究の中で様々なことに疑問をもつことで最終的な研究テーマへつながっていることを知りました。また、2つ目は情報収集です。いざ調べてみると、自分が研究しているものと同じものがあることがあるので、しっかり調べて知識を吸収したいです。」

今回の学びは、今後の課題研究において、科学的な視点と主体的な姿勢を育む大きな一歩となるでしょう。

 

【10/23-10/24】本校63回生(第1学年)が台湾・明道高級中学と英語で国際交流~授業と校外研修を通じて広がる国際的な視野~

令和7年10月23日(木)と24日(金)、本校では台湾・台中市の私立明道高級中学の生徒を迎え、1年生普通科240名と理数科80名が英語を使った国際交流を行いました。このプログラムは、授業交流と校外研修を通じて互いの文化を理解し、国際的な視野を広げること、そして積極的な交流を通じて主体性を育むことを目的に実施しました。


1日目(10月23日)
午前中は歓迎セレモニーの後、明道高級中学の生徒とともに各クラスの授業に参加しました。英語を使って自己紹介や簡単なコミュニケーションを行い、互いの学校生活や文化について話し合う姿が見られました。最初は緊張していた生徒も、笑顔で交流するうちに打ち解け、教室は国際色豊かな雰囲気に包まれました。

午後は、事前に英語の授業で計画した仙台市内の自主研修を実施しました。生徒たちはグループごとに交通機関を利用し、仙台駅周辺や八木山動物園、うみの杜水族館などを訪問しました。訪問先の選定や行程の計画はグループごとにすべて生徒自身が行い、台湾の生徒が喜んでくらそうな場所を選びながら計画をしました。訪問先では英語を使って案内や説明を行いました。異文化交流を楽しみながら、主体的に行動する力を養う貴重な体験となりました。

2日目(10月24日)

理数科の生徒が中心となり、理科と英語を融合させた活動を展開しました。scienceに関連するクイズ大会や学校林「時習の森」でのフィールドワークを実施。自然観察を通じて日本の環境や生態系について紹介し、英語で説明することで、理科の知識を国際的な文脈で活用する力を育みました。

最後には、両校の友好と発展が続くことを願い、植樹式を行いました。植えられたのは、宮城県農業高等学校から提供された玉夢桜(東日本大震災の津波被害を受けて沿岸部に桜を植えたいという思いから開発された塩害に強い新品種)です。

両校の生徒が協力して苗木を植える姿は、未来に向けた友情の象徴となりました。

今回の交流を通じて、生徒たちは英語を使った実践的なコミュニケーションを経験し、異文化理解を深めるとともに、主体性や協働性を育むことができました。国際的な視野を広げるこの取り組みは、今後の学びや進路選択にも大きな刺激となることでしょう。

 

【11/6】令和7年度 「イノベーションフェスタ(探究活動中間発表会)」を実施しました

ポスター発表の様子

             

 探究活動の発表の場として、令和7年11月6日に令和7年度「イノベーションフェスタ」を開催しました。

 主に2年生が幅広い分野にわたって取り組んできた探究活動の成果を「ポスター(日本語)」や「スライド(英語、日本語)」によって発表し、在校生、本校教職員、他校の教職員や生徒、大学教員、大学院生、ALTと議論を深め、さらなる改善に活かすことが目的です。県内外の発表参加校は15校、参加生徒数は130名となり、北は岩手県、南は鹿児島県までと国内の幅広い地域からご参加いただき、本校の一大イベントです。

 さらに、この日の活動の視察のため、文部科学省や宮城県の教育行政関係者、さらに県内外の大学教員、教職員の多くの方々がご訪問下さいました。

 特に発表では、かがわ総文2025で自然科学部門第1位の研究発表と海外の交流校とのオンライン発表などが好評でした。

 この2年生の探究活動の成果の最終発表は、2026年5月に開催予定の「三高探究の日」になります。今回の活動で得られた改善点を活かしてさらに探究活動を進めていきます。

 

 

【11/13】イノベーション理数探究基礎 地学分野の発表会を開催~石ころから読み解く地球の物語~

令和7年11月13日(木)、1年生理数科の生徒80名による「イノベーション理数探究基礎」地学分野の発表会が行われました。この科目では、物理・化学・生物・地学の4分野で探究サイクルを体験し、科学的な思考力と課題解決力を育むことを目的としています。

今回の発表会は、4つ目、すなわち最後の地学分野の探究活動のまとめとして実施されました。

地学分野のテーマは「石ころ探偵」。生徒たちは、自分で拾ってきた石を題材に、「この石はどこから来たのか?」「いつ、どのようにしてできたのか?」という問いを出発点に探究を進めてきました。授業では、扁平率や摩耗の程度を測定し、岩石切断機で石を切断して内部を観察。実体顕微鏡で鉱物を調べ、モース硬度を求めるなど、科学的な分析を行いました。さらに、地理院地図を活用して採集場所の地質や地形を調べ、石の成因を推定しました。

発表会では、Googleスライドを用いて各自の探究結果をまとめ、クラスメートに共有しました。発表の中では、「自分の石は火成岩なのか堆積岩なのか」「どの地質環境で形成されたのか」を「容疑者」というユニークな設定で推理する形式が採用され、会場は大いに盛り上がりました。中には、初めに推定した容疑者が誤っていたケースもあり、教師による専門的な解説を通じて「なぜ間違えたのか」を学び直すことで、理解がさらに深まりました。

この発表会を通じて、生徒たちは観察・測定・分析・考察という科学的プロセスを実践し、論理的な説明力やプレゼンテーション力を高めることができました。身近な石ころから地球の歴史を読み解くという探究は、理数科ならではの奥深い学びを提供し、生徒たちの好奇心を大きく刺激しました。

今後は、これまでの4つの探究サイクルをいかしながら、次年度に本格的に取り組むイノベーション理数探究Ⅰの研究に向けて準備を進めていくことになります。

 

【10/7】生物 ✕ 倫理

先日、3年生「理数生物、生物」の授業において、倫理科と連携した教科横断型STEAM授業(生物 ✕ 倫理)を行いました。

今回のテーマは「利他行動(自己の利益を犠牲にして他個体を助ける行動)」です。

授業では、まず倫理の視点から「人間における利他行動」を、次に生物の視点から「動物における利他行動」を考察しました。

その後、両者を比較することで共通点や相違点を探究し、多角的な視点から「利他行動」の本質に迫りました。

生徒たちは、理系・文系の枠を超えた視点で学ぶこの授業を楽しみにしてくれていたようです。授業後も活発に議論を交わしたり、テーマについて深く思考を巡らせたりする姿が見られ、知的な刺激にあふれた時間となりました。

【10/22】生物基礎 時習の森調査

仙台第三高校の1学年「生物基礎」では、「生物の多様性と生態系」の学習の一環として、学校林「時習の森」で実習を行いました。

実習では、先輩たちが設置してくれた樹木札を手がかりに、森林がどのような階層構造(高さによる光環境の違いなど)になっているかを自分たちの目で観察しました。

また、樹木が倒れるなどして林冠(森の天井部分)が途切れた「ギャップ」を探し、そこでの植生の様子も確認しました。

教室で学んだ知識を、実際のフィールドで確認することは、生徒たちにとって学びを深める貴重な体験となったようです。生徒たちはグループで互いに協力しながら、熱心に森の調査に取り組んでいました。

【10/28】SS特別研修 東京エレクトロン宮城工場研修を開催

2025年10月28日12:00~17:00の日程でSS特別研修 東京エレクトロン宮城工場研修を開催し、35名の生徒が参加しました。東京エレクトロン宮城工場では、トップシェアを誇る半導体加工装置の開発施設の見学と研修設備(VR実習)の体験を行いました。装置の開発を行う研究開発室では、クリーンルーム内に置かれた半導体エッチング装置で目的の半導体を作るための試行錯誤がされていました。また、東京エレクトロンでは、販売した様々な種類の半導体加工装置のメンテナンスを行うため、VR体験ができる研修施設を整備しています。生徒たちは、VR空間の半導体加工装置の内部を観察しながら、VRの没入感に感動していました。最後に東京エレクトロン宮城に勤務する仙台三高OBとの交流し、大学進学から就職、研究開発で感じていることなどキャリア意識を高め、最先端の技術の基礎に高校や大学の知識や経験が生きていることを知りました。東京エレクトロン宮城の皆様ありがとうございました。

 
※工場内は撮影禁止のため、入口での集合写真

 

 〇生徒の感想(抜粋)

【2年男子】最先端の技術を間近で見て、とてもわくわくしました。社員の方々の説明も分かりやすく、エンジニアの楽しさや大変さを知ることができました。社員の方々の誇りと情熱を感じ、将来の進路を考える良いきっかけになりました。

【2年女子】大学のオープンキャンパスと異なり、初めて企業を訪問して、キャリアパスなどの話を聞くことで大学後の進路を考えさせられたり、そのために今必要なことを実感できた。