SSH Topics

SSイベント関連情報

【10/10】1年生普通科イノベーション探究基礎で探究がスタート!~「なぜ?」から始まる課題設定と班づくり~

令和7年10月10日(金)の第6校時、1年生普通科の生徒240名を対象に、「イノベーション探究基礎」の授業が行われました。この授業は、1年生が自らの興味・関心をもとに課題を設定し、探究活動を進めていくための出発点となる重要な時間です。今回は、探究活動の中でも最も難しいとされる「課題設定」について学ぶことを目的に、SSHコーディネーターによる講義が実施されました。


授業の冒頭では、本校SSH-授業づくり研究センター長よりSSHコーディネーターの紹介があり、その後、「総合的な探究の時間 『課題』の設定」というテーマで講演が行われました。

講義ではまず、「探究とは何か」という問いから始まり、「受け身の学びから、自立・能動的な学びへと変化すること」が探究の本質であると説明されました。

SSHコーディネーターは、「課題・テーマの設定が探究の中で最も難しい」とおっしゃっていました。また、良い課題を設定するためには、まず自分の興味・関心を深掘りすることが大切であると述べておられました。その際、「なぜ?」という問いを繰り返すことで、表面的な疑問から本質的な課題へとつながっていくことを、具体的な事例を交えて紹介しました。

 

次に「先行研究の重要性」も強調されました。すでに誰かが調べたことを知ることで、自分の探究がどこから始められるのかを明らかにする点の重要性も強調されました。また、Google Scholarなどの学術情報検索ツールの活用方法も紹介され、生徒たちは実際にどのように情報を集め、整理し、課題を構築していくのかのイメージを持つことができました。


生徒たちは真剣な表情でメモを取りながら耳を傾けていました。
講義終了後には、いよいよ探究活動を共に進めていく「班づくり」が行われました。生徒たちは自分の興味関心をもとに、共通のテーマに関心を持つ仲間を見つけていました。班の中では、早速「どんなテーマにするか」「どんな視点で深めていくか」といった話し合いが始まっている班もあり、活気に満ちた雰囲気となりました。

この日の授業を通じて、生徒たちはこのあと高校卒業まで継続していく探究活動の第一歩を踏み出しました。今後、それぞれの班がどのような問いを立て、どのように学びを深めていくのかが楽しみです。

【10/9】1年生理数科イノベーション理数探究基礎(生物分野)で発表!~「時習の森」から考える日本の森林の未来~

令和7年10月9日(木)の2・3校時に、1年生理数科の生徒80名による「イノベーション理数探究基礎」生物分野の発表会が行われました。

この科目では、物理・化学・生物・地学の4分野それぞれで探究サイクルを体験し、科学的な思考力と課題解決力を育むことを目的としています。

生物分野では、仙台三高の学校林「時習の森」をテーマに、日本の森林・林業に潜む課題を探るPBL型授業を展開してきました。

これまでの授業では、生徒たちは生成AIを活用しながら、時習の森の現状や日本の森林・林業の問題点に気づき、それらに対する解決策を考えてきました。解決策ではシステム思考の概念を生かし、ループ図という思考ツールを用いて、科学的かつ論理的な根拠をもとに解決策を考えてきました。

 

本日の発表会では、これまでの学習のまとめとして、生徒一人ひとりが自ら設定した課題とその解決策について、スライドを使ってプレゼンテーションを行いました。

例えば、「IoTを使った森林における持続的な発展について」のように新しい農業の視点を生かした解決策の提案や「生徒たちが測定したデータを統計学的に解析してそれを根拠に課題を設定する」など、身近な森から日本の森林の問題点・課題の発見とその解決策の立案をしていました。生徒たちの発表はすべて自分たちの学習前の視野から大きく広げた発表となっていました。また、どの発表も、調査やフィールドワークで得たデータをもとに、説得力のある内容となっており、聞き手に深い気づきを与えるものでした。

生徒たちは、発表を通じて自分の考えを他者に伝える力を養うとともに、仲間の視点や意見に触れることで、探究の幅をさらに広げることができました。

そして、聴講している生徒たちはどの発表に対しても積極的に質問を行って、熱心にディスカッションする姿が印象的でした。

1年生の理数科ではこのような学びの積み重ねを積極的に行っており、将来の科学的探究力や社会課題への対応力につながっていくことが期待されます。

【9/26】企業連携 東京エレクトロン宮城の電気回路実験講座を実施!(第3回SS先端科学講演会)

 9月26日(金)14:00~15:30物理実験室を会場に、第3回SS先端科学講演会を実施しました。今回は東京エレクトロン宮城株式会社のエンジニア等9名(うち仙台三高OB3名)による出前授業で、生徒14名が電気回路の作成を通してLEDの整流特性を理解する実験プログラムに挑戦しました。OB1名に生徒4~5名の班を編成し、OBのアドバイスを受けながら指定された電気回路を生徒が作成し、Digilant社のAnalog Discovery 3からの波形で性能を確かめました。実験をしながらOBと交流し、半導体や電気回路だけではなく、高校生活や進路選択などについても多くの発見があったようです。社会で活躍する先輩方をロールモデルとして、今後の進路選択に活かして欲しいと思います。

〇生徒の感想(抜粋)
 【3年生】今まで私は多くの半導体に関する、講演会やイベントなどに参加してきたが、今回の講演会では専門知識だけではなく、高校を卒業した後の研究の内容や、実際に装置を動かすことによる身近なものの仕組みなど半導体の道を進む上で大切になることを学ばせていただき、世界が広がったような気がしました。また、数学と物理の密接な関係性を痛感することができ、大変良い経験になりました。

 【1年生】半導体という言葉は聞いたことがあってもどういうものかまでは詳しくわからなかったので、今回の講演を通して関心が湧きました。また、社員の方やOBの方と話してみて、将来が少し開けた気がします。


TELの説明


実験開始

完成した電気回路の評価

作成した電気回路

OBとの交流

集合写真

「イノベーション理数探究基礎」生物分野がスタート!~時習の森でのフィールドワーク~

令和7年9月より1年生理数科の生徒80名を対象にSSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」の生物分野の授業がスタートしました。この科目では、物理・化学・生物・地学の4分野それぞれで探究サイクルを1回ずつ体験し、理数的な思考力と課題解決力を育むことを目的としています。

今回から生物分野がスタートし、仙台三高が誇る「時習の森」を舞台に、PBL(課題解決型学習)形式で授業が展開されています。

生徒たちはまず、生成AIを活用しながら、日本の森の現状や課題について調査を行いました。日本の森林や林業が抱える問題にも目を向け、持続可能な森づくりとは何かを考えるきっかけとなりました。

第3回目の授業では、実際に時習の森に足を運び、フィールドワークとして「毎木調査」を実施しました。

毎木調査では、ヒノキ林の中で対象となる木にナンバリングを行い、胸高円周(地面から1.2mの高さの幹の周囲)を測定しました。

 

このデータは、次回の授業で胸高直径を算出し、森の成長状況や構成を分析するために活用されます。生徒たちはメジャーを手に、協力しながら測定を行い、自然と向き合う貴重な体験を通して、生物学的な視点だけでなく、環境保全や地域との関わりについても深く考える時間となりました。

 

今後も、生徒たちは探究サイクルを通じて、課題発見から解決策の提案までを自らの力で進めていきます。生成AIという新しいツールを活用しながら、科学的な視点と創造的な思考を融合させるこの取り組みは、未来の理数人材育成に向けた大きな一歩となっています。

【9/17】生物基礎 ✕ 免疫劇場

仙台第三高校の生物基礎の授業では、「生体防御」について学んでいます。免疫に関わるさまざまな細胞の特徴や、それらがどのように連携して細菌やウイルスから体を守っているのかを理解するために、生徒たちはこの仕組みを擬人化した劇で表現しました。

各班はストーリーを丁寧に練り上げ、自分たちで小道具を準備し、協力しながら演技を通して学びを深めました。細胞たちが登場人物として活躍する劇を通じて、生徒たちは楽しみながら免疫のしくみを体感的に理解することができました。

 

【9/10】外国人大学生とオンラインでディスカッション(東北大学GLC連携)

令和7年9月10日13:20から東北大学大学院に所属する留学生(グローバルラーニングセンター:GLC)とオンラインでイノベーション理数探究Ⅰの研究についてのディスカッションをしました。6月から実施しているGLCとの交流も3回目なり、オンラインでも英語による意思疎通がしっかりとできるようになっています。専門分野独特の表現や見慣れない単語を使った説明など理系発表ならではのスキルを身につけ、世界で活躍する科学技術人材になってください。12月の台湾研修(理数科修学旅行)に向けて、英語での発表を深めてください。期待しています。
 ※GLCとのオンラインディスカッションは、通信用と資料提示用2枚のipadで行います。これらの実施方法は、オンライン発表の方法をご覧ください。


ディスカッションの様子

SSHコーディネーターも参加

【8/30】三高祭の探究ポスター会場大盛況!

 令和7年8月30日仙台三高の文化祭「三高祭」が開催され、探究活動や各種フィールドワークのポスターを展示しました。多くの来場者のを迎えることがき、ポスターを熱心に見つめる姿が印象的でした。生徒主体のより良い探究活動となるように、今後も支援していきます。探究活動をしたいなら、ぜひ仙台三高に来てください!

   
授業名・事業名 学年 題数
イノベーション理数探究Ⅰ 2年理数科 19題
イノベーション探究Ⅱ 2年普通科 72題
南三陸フィールドワーク 希望者 3題
白神フィールドワーク 希望者 5題
つくば研修 希望者 7題
東北大学研修 1年理数科 14題
イノベーション探究基礎 1年普通科 60題

「イノベーションフェスタ」(探究活動中間発表会)を令和7年11月6日(木)に開催いたします。

令和7年度「イノベーションフェスタ」の参加申込を開始しました。

令和7年11月6日(木)に本校を会場として実施します。具体的には、2年生のイノベーション理数探究Ⅰ(理数科)・イノベーション探究Ⅰ(普通科)のこれまでの取り組みの中間発表として,2年生のポスター発表(理数科・普通科),口頭発表(英語:理数科、日本語:普通科)を中心に研究の成果を発表します。

研究発表を通して、生徒間の交流ができればと考えております。ご参加をお待ちしております。

あわせて、教員の視察を受け入れております。詳しくは開催要項・申込要項をご覧ください。

※教育関係者対象の視察申し込みの締め切りは10月21日になります。

R7 イノベーションフェスタ 開催要項・申込要項.pdf

R7_イノベーションフェスタ_参加申込様式_高校向け.xlsx

R7_イノベーションフェスタ_参加申込様式_小中向け.xlsx 

【8/6~8/8】令和7年度 白神フィールドワークを実施しました。

令和7年8月6日(水)から8日(金)までの2泊3日本校の普通科・理数科の1・2年生から希望した生徒20名が、青森県深浦町にて実施された「令和7年度 白神フィールドワーク」に参加しました。

この行事は、世界遺産・白神山地の豊かな自然環境を活用した実習を通じて、理数系分野への興味・関心をさらに深めるとともに、学んだ成果を整理・発表する力を養うことを目的としています。

 

初日は仙台第三高等学校を朝8時に出発し、午後からブナ林にて毎木調査を行い、夜には調査データの入力とディスカッション、特別講師による講義を実施しました。さらに、ウミホタルの観察も行い、昼夜を通して自然と向き合う濃密な時間を過ごしました。

2日目は、午前中にリタートラップ調査、午後には日本キャニオンの実習。夜には、特別講師による講義が行われ、白神山地の地形について専門的な知識を学びました。

最終日は十二湖地域の地形の成因についての実習を行い、白神山地の成り立ちや自然の力を肌で感じることができました。

この3日間で、生徒たちは現地でしか得られない貴重な体験を通じて、自然科学への理解を深めるとともに、フィールドワークの意義を実感しました。

今回のフィールドワークは、教室では得られない「本物の自然」との出会いに満ちており、生徒たちは五感を使って学ぶことの楽しさと奥深さを体験しました。

今後は、今回得た知見をポスター発表したり、「時習の森グリーンアドベンチャー」などを通じて校内外に発信していく予定です。

 

三高の後輩の皆さんへ。自然の中での学びは、教科書だけでは得られない発見と感動に満ちています。自らの足で現地に立ち、目で見て、手で触れて得た経験は、きっと皆さんの探究活動にも大きな力を与えてくれるはずです。ぜひ、先輩たちの姿を励みに、積極的にフィールドワークや課題研究に挑戦してみてください。

 

 

【8/5~7】神戸で発表しました!-令和7年度 SSH生徒研究発表会-

 8月5日~7日 神戸市国際展示場を会場に令和7年度SSH生徒研究発表会が行われました。本発表会はSSH指定校・経験校による238校が参加する発表会で、多種多様なテーマでのハイレベルな研究ばかりでした。仙台三高からは「高純度の紅が緑色金属光沢をもつ原理の科学的証明」と題して、自然科学部化学班の生徒2名が参加しました。赤色の紅が緑色に光る理由について、生成AIを用いた機械学習による分析を行い、モデル化による裏付けを行いましたが、あと一歩という結果でした。参加した生徒たちは、他校との情報交換やポスターの研究などを楽しんでいました。他校から受けた刺激や発表での経験を生かして、今後も活躍してほしいと思います。


一般参加者への説明

審査員への説明

会場全体の様子

ポスターの様子