カテゴリ:行事

平成26年度「理数科の日」

5月19日,本校大講義室と書道室,美術室にて「理数科の日」が開催されました。これは理数科の3年生の先輩方が1年間かけて行った課題研究のまとめを発表するもので,SSH運営指導委員の先生方に加え,JST科学技術振興機構,台湾模範大学・附属高級中学などから,沢山の方々にお越しいただきました。

午前中は大講義室と書道室で口頭発表が行われました。
書道室での口頭発表は主に化学,地学,生物分野の発表で計9つの発表を聞くことができました。質疑応答の時には大学の先生方の鋭い質問にしどろもどろする班もありましたが,聞いていてとても参考になりました。

昼休みの後,書道室と美術室にてポスター発表が行われました。これはそれぞれの班がポスターを掲示して発表するというもので口頭発表で聞けなかった内容が聞けたり一度聞いた発表を再度聞いたりすることができます。
また,ポスター発表は自由に歩き回って発表を聞くという形式なので口頭発表の時よりも質問もしやすく,より内容を理解出来たのではないかと思います。

これらの発表の後,大学の先生方から発表全体についての講評をいただきました。

今回の「理数科の日」では実際に発表した3年生は勿論,その発表を聞いていた1,2年生にとってもとても有意義な一日になったことと思います。

(番外編)

テレビの取材を受ける酸化金属班のメンバー
(この日の仙台放送で理数科の日が紹介されました。)

第1回理数科講演会

 5月13日(火)に第1回理数科講演会がありました。

 今回の講演は,ノーベル賞を受賞したイスラエル工科大学のダン・シェヒトマン教授による準結晶についての講演でした。講演の内容は,前半は準結晶について,後半は成功への秘訣についてでした。

 準結晶については英語があまり理解できず,ほとんど分かりませんでしたが,調べたところ,準結晶というのは結晶のような対称性は無いもの高い秩序性を示す原子の配列のことだそうです。また,準結晶の説明の際,数学による説明があり数学は科学の発展に必要だと改めて感じました。

 成功への秘訣については,
1 実験器具の発達
2 経験を積みプロになること
3 粘り強く取り組みあきらめないこと
4 自分の結果を信じること
5 批判に対して立ち向かう勇気
などが必要だと言っていました。

 最後のスライドにユリの花がありましたが何を意味しているかは分かりませんでした。ノーベル賞受賞者の話を聞く貴重な機会でしたが,「もっと英語ができたら」と思わされた講演会でもありました。

宮城県高等学校理数科課題研究発表会

3月17日に太白区文化センターの楽楽楽ホールで行われた理数科課題研究発表会では,向山高校,宮城一高,仙台三高から各高校の代表2班が物理,生物,化学分野の発表をしました。どの高校も身近な現象に着目していて興味のそそられるものばかりでした。

私は今回で2度目の理数科課題研究発表会への参加でしたが,やはり年々各高校のレベルが上がっているなと実感しました。生徒同士の活発な質疑応答や,東北大学渡辺正夫教授の講評などにも強い刺激を受けました。

この経験を生かし自分達の課題研究をより良いものにしたいと思います。

東北地区SSH指定校発表会

 平成26年2月1日(土)・2日(日)の二日間,山形県立米沢興譲館高等学校において,平成25年度東北地区SSH指定校発表会が開催されました。東北6県から17校62グループが集結し,本校からは化学・物理・地学の3分野から計4グループが参加しました。

 一日目は講堂を会場に,各校1題の計17題で口頭発表が行われました。本校からは「金属って何色?」と題された科学研究を英語で発表しました。
 ほかの学校からは,大館鳳鳴(秋田)の「プリントを最速で並べる方法を探せ」や会津学鳳(福島)の「起き上がり子法師をより起き上がらせるために」などの身近な題材や,磐城(福島)の「オカダンゴムシにおける交替性転向反応の限界」といったマニアックな題材の発表があり,どれも興味深いものばかりでした。

 続く二日目のポスターセッションでは,本校から「空気砲の実用的応用に向けて」「SEMによる緑青の結晶観察」「様々な飲み物を用いた過冷却実験」(順に物理,地学,科学)の3題が発表しました。
 ほかにもたくさんのポスターが発表されましたが,その中でも特に人気が高かったのは鶴岡南(山形)の「アトピーの海水治療の科学的解明」で,このテーマはポスター部門において最優秀賞を受賞していました。

 ポスターセッションの後は,サイエンスカフェが開かれました。講義は様々な分野から9テーマが選択できる仕様で,私は加来伸夫先生(山形大学農学部准教授)の「嫌気性微生物を利用したエネルギー生産」を聴講しました。嫌気性微生物が含まれた泥を使用して電池を作る実験はとても面白かったです。

 このように,二日間と短い時間ではありましたが,各学校の独創性にあふれた画期的な発表の数々に触れ,多くの刺激を受けたひとときとなりました。この経験をこれからの研究に活かしていきたいです。

第4回理数科講演会

 1月20日の第4回理数科講演会は,素粒子原子核研究所の田中秀治准教授にお越しいただきました。「素粒子実験装置をつくる」という演題で私たちに丁寧に素粒子や実験について説明してくださいました。

 まずはじめに現在行われているBelle II実験についての説明をしていただきました。Belle II実験とは宇宙初期に起こった現象を再現し,未知の粒子や力の性質を明らかにしようとするものです。この研究によって誰もが気になる宇宙のはじまりをより深く理解できるということで私はとても惹かれました。

 加えて今回の演題であるBelle II実験装置を自作したことについて話してくださいました。このことについては実験装置の作成方法だけでなく「ものづくり」についても説明してくださいました。「ものづくり」によって費用の削減や手直しが可能であるということ,それに対していかに独自のものをつくるかということが重要であり大変であることも私たちに教えてくださいました。

 今回の講演で宇宙へのさらなる興味・関心を持つことができ,貴重なお話を聞くことができました。