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【10/16】イノベーション理数探究基礎 地学分野がスタート!~石ころから地球の歴史を読み解く探究活動~

令和7年10月16日(木)、1年生理数科の生徒80名を対象に、SSH学校設定科目「イノベーション理数探究基礎」の地学分野がスタートしました。この授業は、物理・化学・生物・地学の4分野でそれぞれ探究サイクルを1回ずつ体験するもので、今回の地学分野はその最終サイクルにあたります。

地学分野のテーマは「石ころ探偵」。

身近にある石を題材に、「この石はどこから来たのか?」「いつ、どのようにしてできたのか?」という問いを出発点に、科学的な手法を用いてその謎を解き明かしていきます。

生徒たちはまず、自分で拾ってきた石を観察し、扁平率(石の形の平たさ)や摩耗の程度を測定。

石の形状から、どのような環境でどれだけの時間をかけて運ばれてきたのかを推測します。

次に、岩石切断機を使って石を切断し、実体顕微鏡で内部の鉱物を観察。

火成岩や堆積岩など、岩石の分類や成因について理解を深めます。また、モース硬度を測定することで、石に含まれる鉱物の種類や硬さを調べ、より詳細な分析を行います。

さらに、地理院地図を活用して、石を拾った場所の地形や地質を調査。

地形の成り立ちや地層の分布をもとに、石がどのような地質環境で形成されたのかを科学的に考察します。これらの活動を通じて、生徒たちは地球のダイナミックな変動や、長い時間をかけて形成される自然の営みに触れることができます。

この探究活動では、観察・測定・仮説・検証といった科学的プロセスを実践的に学ぶことができ、理数科ならではの深い学びが展開されています。

 

生徒たちは、石という一見身近で小さな存在から、地球の歴史や地質の奥深さに迫る探究に意欲的に取り組んでいます。

今後の授業では、各自が調査した石についての考察をまとめ、スライドを用いて発表を行う予定です。

探究の集大成として、どのような「石ころ物語」が生まれるのか、今から楽しみです。